お寺様から預かった払子の「毛」のみ新調しました。

長年大切に使われた分、年季が入ったとでも言いましょうか。
実際に直してくださった職人さんから話を聞いてみますと、
この毛は少なくとも50年以上は昔のものだと言います。

細かなお手入れを重ねながら50年以上も使われたと思うと、歴史を感じます。
さらに、それだけの年月がたっても柄はそのままでまだまだ使えそうですから、それもまたすごいですね。
ところで、この毛の根本部分の編み方は独特ですよね。

この編み方は170年間ずっと同じだそうです。
色褪せてもまだ編み目が解けていないのもまた、170年続いている理由なのでしょう。
法衣も仏具も買い替えを考える前に、使える部分は使い、一部分だけを新調するということができます。
最近では電化製品も一度調子が悪くなって電気屋さんに修理の電話をすると、あっさり買い替えを勧められます。
また、早々に不具合が起きた時にも修理ではなく交換の対応をされますね。
真剣に選んだものなのに、たった一度の不調で買い替えることになるとは寂しいものです。
安く大量生産が当たり前になってきた昨今だからこそ、修理、修繕しながら長く使えるものというのはより光り輝いて見えます。
法衣仏具についてご心配なことは些細なことでも当社にご相談くださいませ。